若者の相談拠点と居場所 きみまも@歌舞伎町 視察報告

 

7月18日、昨年開所した「きみまも@歌舞伎町」を視察し、現場の厳しい現実と同時に、希望の光も見えました。

トー横問題は、飲酒、違法薬物、性犯罪、暴力など、若者の命に直結する深刻な社会問題です。

きみまもには、1日40名以上、多い時で60名以上の来所があります。

 

 

歌舞伎町にてオーバードーズ、リストカット、家出など、様々な困難を抱える若者たちを各種必要な関係機関と繋げていく重要な役割を担っています。

残念ながら、開設当初は施設内での犯罪行為や「たまり場」化といった問題も発生しました。

 

 

しかし、すぐに警備員配置、防犯カメラ設置、登録制導入などの改善策を迅速に講じ、より安全で適切な支援環境を整備しました。

弁護士相談や季節イベントなども実施されており、15時から21時という開所時間は利用者のニーズにマッチしていることを実感しました。

 

 

⬛️より若者が相談しやすい環境づくりへの提案

私はこれまで、若者の孤立などの課題に際し、居場所や相談機能として取り組まれているNPO法人サンカクシャさんの視察 
https://komazakimiki.jp/11020/

大阪グリ下問題に取り組むNPO法人D×Pさんのオンライン勉強会等に参加してきました。

 

 

きみまもは、あたたかみのある照明等の工夫はされているものの、これまで視察した施設と比較し、内が全く見えない入り口の扉、室内のデザインが堅苦しいと感じました。

例えば、絨毯にソファを配置する、スタッフの服装なども若者が親近感を持てるものに改善すると、より若者が相談しやすく、リラックスして過ごせる場所になると感じました。

  

 

また、きみまもが所在する17階フロアのトイレへの生理用品の設置を提案させていただきました。

 
併せてご検討いただけることになりました。

東京都のご担当の方々とは、ハード面だけでなく、関係機関との連携などソフト面についても有意義な意見交換をさせていただきました。

 

 

⬛️今後への想い
トー横で起きている問題は単なる「若者の問題」ではありません。

家庭環境、経済格差、社会からの孤立など、複合的な要因が絡み合った構造的な問題です。

オーバードーズ、リストカットといった表面的な行動の背後には、一人ひとりの深い痛みと生きづらさがあります。 

 

 

この問題に向き合うことは、私たちの社会がどれだけ包容力を持てるかを問われていることだと感じています。

若者たちが、社会で自分の描く未来を掴めるよう、少しでも生きづらさが改善できるよう、私も政治家として全力で取り組んでいきます。

 

 

–施設概要–
きみまも@歌舞伎町

2024年5月31日に開設された東京都による若者向け総合相談窓口。

トー横問題をはじめとする悩みを抱える青少年・若者への支援による犯罪被害防止を目的としています。

 

❶基本情報
所在地:
東京都新宿区歌舞伎町2-44-1
東京都健康プラザハイジア17階

 

❷開所時間:
火曜日〜土曜日
15:00〜21:00

 

❸対象者:
原則都内在住・在学・在勤の青少年・若者(12歳〜38歳)

運営: 東京都(委託先:社会福祉法人やまて福祉会)

公式サイト:
https://www.kimimamokonomachi.metro.tokyo.lg.jp/

 

❸主なサービス
○対面相談(匿名利用可能)

○フリースペース(休憩、雑談、ゲーム等)

○軽食提供(カップラーメン、菓子等の無償提供)

○無料Wi-Fi、スマートフォン充電器設置

 

❹運営実績と利用者の状況

○支援実績(令和6年度)
延べ8,858人利用(1日平均約42名)

9月からは登録制を実施(567名が登録)

利用者の男女構成比はほぼ半々
年代別では18~24歳が約半数を占め、未成年は1/3程度

来所のきっかけは口コミが圧倒的に多く、単独来所とグループ来所が半々

 

❺利用者の課題と支援
多くの利用者が薬物濫用やリストカット、住まいの不安定、金銭トラブルや性に関する問題などを抱えている。

 

 

利用者と相談員の信頼関係を基に、傾聴や助言のほか、役所・警察・病院等の公的機関やNPOと連携し、外部支援へのつなぎ(130件)を実施。

NPO等と連携し、クリスマス会などの季節行事等を開催し、好評を得ている。

 

○運営課題と改善策
当初の想定を大幅に超える利用
当初1日10〜15人の利用を想定していましたが、実際には同時に50人超、最大100人以上が訪れる日も発生。

 

○発生した問題
開設当初、施設内での犯罪行為や運営上のトラブル、「たまり場」化による本来目的からの逸脱といった課題が発生。

 

○対策の実施
これらの課題に対し、警備員配置、防犯カメラ設置、2024年9月より登録制導入などの改善策を迅速に講じました。

 

○関係機関との連携と今後の展開
関係機関との連携

 

東京都生活文化スポーツ局、警視庁、児童相談所との連携

複数の民間支援団体との協働による季節イベント等の実施

日本司法支援センター(法テラス)との連携により、利用者の抱える複雑な問題に対し、法テラス常勤弁護士が支援

 

 

🟩2025年度移転後のポイント

○利用者スペースと定員を約1.5倍に拡大

○より安全な相談窓口とするために利用者スペースと外を切り分けるため、入口付近に受付・待合を設定

○奥側に青少年が静かに過ごせるエリアを設定し、切り分け

 

○体調不良者も多いことから、休養室を設置

○より充実した支援を行うために
登録前相談や個別相談の増加に対応するため、個室を2室→3室に増室

○フロアの利用者にアクセスしやすいよう、横長のカウンターを設置
落ち着いた雰囲気で相談に結びつくよう、床色や照明を変更

 

○運営体制の強化
相談員・警備員の増員、看護師等も配置

○季節行事など様々なプログラムを実施

○民間支援団体と連携し、季節の催し物や、様々な体験会できるプログラムなど、不安や悩みを解消する企画を実施

 

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