毎年、秋頃に議員は次年度に関する北区への予算要望を提出することができます。
今年も令和4年度の予算要望を提出しました。
予算要望って何?というと
北区には「どんな事業が必要か?その理由」を記したもので、具体的な金額等は記載不要です。
作成に当たっては、北区内の活動団体様や専門家の方々からヒアリングを行います。
コロナ禍のため、ズームでのオンラインヒアリング、少人数で対面でのヒアリング、文書のみと3種類の方法にて実施させていただきました。
ヒアリング24団体、要望書のみ受け取り8団体の合計32件のご意見を元に11月2日に北区に要望書を提出しました。
予算要求作成にあたりまして、お忙しい中、ヒアリングに協力してくださった各種団体様、専門家の方々、どうもありがとうございました。
なお、これらの事業や意見については、全て北区政に反映されるわけではありませんが、北区の職員の方々が参考にし、ご検討いただけると信じています。
また、来年の夏頃に北区から進捗状況の報告がいただけます。
まだ内容には不十分な点もあると思いますが、今後、気づいたことや皆様のお声をもとに、次の予算要求に反映し、議会等においても北区に要望していきたいと思います。
・・・以下全文・・・
はじめに
先の見えないコロナ禍により、人々の生活環境が大きく変化しました。
令和3年度中には、経済がコロナ禍以前の水準に回帰することが見込まれていますが、感染症拡大による経済の下振れや金融資本市場の変動等の影響により、今後の地方財政への影響が懸念されるところです。北区においても、区内小売業やサービス業をはじめとする中小企業の状況は厳しく、区民生活にも深刻な影響が続いています。
今後は、この国難を乗り越えた先にある、新しい社会を見据えた取り組みが重要であり、引き続き、新型コロナウィルス感染症対策、デジタル化の推進に邁進するとともに「北区基本計画2020」に基づいた2つの最重要課題と3つの優先課題について、これまで以上に「区民とともに」という基本姿勢を大切にしながら、解決に向けてスピーディーに推し進めることが区政の重大な使命であると考えます。
特に子育てファミリー層・ 若年層の定住化、地域のきずなづくりは、北区の最重要課題であり、少子高齢化や人口減少の進展が、地域コミュニティやまちの活力の低下など、コミュニティ活動の基盤に大きな影響を与える中、経済支援、福祉、環境整備等、誠実で確かな区政により対応しなければなりません。
世代を超えた人々が主体的にまちづくりに取り組み、地域で支えあう礎として、次世代を担う子ども達の存在は重要です。子育て支援や教育に力を入れることで、子育てファミリー層の定住が見込める他、子どもたちが健やかに育つ環境を整えることで、地域への愛着や誇りを感じ若い世代が北区に定住することが見込まれます。
年少人口や生産年齢人口の増加は、街の活性化はもとより、住民福祉向上のための財政基盤にも良い影響を与えます。未来を担う子どもたちと親が、自分らしくのびのびと自己実現をし、諦めないで活躍できる北区を創ることこそが「子育てするなら北区が一番」に相応しい在り方であると考えます。
そして、もう一つの北区のミッションは「長生きするなら北区が一番」の実現であります。令和3年1月1日現在の住民基本台帳人口では、北区の高齢化率は24.7%で、東京23区で2番目に高くなっており、これからの人生100年時代を支える支援は、喫緊に対応すべき課題であります。
以上をふまえ、来年度予算では引き続き、新型コロナウイルス感染症対策、経済対策を念頭に置いた上で、子育て支援・高齢者支援を軸とした予算要求を提案します。
以下の要望項目について、積極的に実施することを望みます。
【1】子育て支援
1.多胎児家庭の保護者の負担軽減のため、多子世帯及び多胎児世帯の兄弟姉妹である児童が保育園に入園する際に、希望園に確実に入園できる仕組みの整備を急ぐこと。
2.容易に移動できない多胎児家庭向けタクシー利用料支給事業を検討すること。
3.多胎児家庭の保護者の悩みの共有や必要な情報を把握するための「ツインズ・イン・北区」について、多胎児を抱える保護者を安定的に支援できる開催頻度を堅持すること。また、多胎児家庭特有の不安や悩みを解消するための多胎育児経験者によるアドバイス施策等、「ツインズ・イン・北区」だからこそ提供できる支援策をオンラインの活用を含め検討すること。
4.保育園の一時保育の拡充を推進すること。特に多胎児は2人以上預かりが可能な枠がほとんど無く、利用できない状況が多発している状態なため、迅速な措置を施すこと。
5.多胎家庭の外出は大変な労力を伴うことから外出型の相談機会を喪失するケースが多いため、新生児訪問のようなアウトリーチ相談事業の加増を推進すること。
6.多胎児出産の場合NICUに入院することも多く、現行の安心ママパパヘルパー事業の適用範囲では利用を逃す事象が散見されるため、利用可能期間の更なる延長を検討すること。
7.保育園の待機児童をなくすため、将来の子どもの数を予測して早めの対策の徹底を図ること。
8.小規模保育や保育ママ等 2~3 歳児で卒園を迎える児童の受け入れ先を確保するために、先行利用調整の仕組みや、公立保育園との連携等の推進を加速すること。
9.区内の小規模保育事業所に対し児童定数未充足に伴う減収補助を行うことにより、保育所等運営の安定を図り、児童福祉の増進に寄与すること。
10.家賃補助、給料上乗せ、保育士入学準備金貸付制度等の実現を検討する等、保育士の成り 手不足に対応するため、北区として保育士確保に更なる力を尽くすこと。
11.保育士宿舎借り上げ支援事業の継続をすること。
12.東京都に準じてパート保育士の解釈を緩和し、保育補助者雇上強化事業に加え、11時間開所パート保育士の加算適用拡大の検討を急ぐこと。
13.保育士の業務負担軽減を図るためのICT化(保育に関する計画・記録や保護者との連絡、子どもの登降園管理等)、また、ベビーセンサーの導入等の事故防止対策を推進するために、導入費用だけでなく、毎年一定額のランニングコストの補助を早期に整備すること。
14.企業主導型保育園も含め、食物アレルギー、宗教食に対応する調理員や喫食介助の配置、代用食材の手配等に係る補助金増額の判断を急ぐこと。
15.5年ごとの指定管理保育園の更新手続きについて、事務負担が非常に大きく、保育運営にも支障をきたすため、指定管理契約期間延長の検討、及び契約更新の際の事務手続き簡素化への改善を早期に実施すること。
16.保育所内の安全性や快適性を高め、衛生面の充実を図るために、公設公営保育園へコット (午睡用ベッド)の導入を進めること。 なお、災害発生時の安全性については導入園への現場ヒアリングにより、脇に寄せること等で十分対応可能と確認しており、検討を継続すること。
17.保育園でコットの導入が難しい場合は、特殊サイズの布団を市販サイズのマットレスにすることで保護者が布団カバーを手作りすることなく市販の敷パッドで対応できる。更には掛け替え作業も格段楽であり保護者の負担軽減となることから、現在使用している布団買い替えのタイミング等で入れ替えること。
18.保育園の連絡帳カバー、特大サイズの巾着など、合理性に欠ける手作り品について、市販品の活用で対応できるよう見直しを図ること。また、連絡帳は連絡アプリ等を導入し電子化を図り、利便性を高めること。
19.文京区に実施例のあるような、NPOなど多様な主体の参画によって、一時預かり等の子育て支援活動の展開を図る取組や地域に出向いた出張型ひろばの開設等の「地域子育て支援拠点事業」の導入判断を急ぐこと。
20.ファミリーサポート事業においては、利用したいのにサポート会員が見つからないということを避けるために、サポート会員の増加に努めること。また、サポート会員となるための研修が、平日の3日連続でなくてはならず受講のハードルが高いため、柔軟に受講できるシステムを考えること。
21.東京都と連携して、里親の普及啓発に取り組むこと。
22.ひとり親への養育費不払いに対して、区でも養育費の受け取りに対する支援を行うこと。
また、インフルエンザの予防接種費用の助成等、支援策を強化すること。
23.コロナ禍で産後の母の孤立を防ぐため外出を促すとともに、区内の子育て支援団体の支援として区内育児支援施設で利用できる「子育て応援券」の導入について、先行自治体の研究に留まらず、早期の具体化を目指すこと。
24.産後の母の不安感増大、孤立化の連鎖を止めるため、育児に伴う社会課題を解決する事業への支援を強化し、悩める層が社会参加可能な雇用創出を促進することで、育児悩みや不安の解消、生きがい、地域コミュニティの形成へと繋げる援助策を検討すること。
25.孤独や貧困等による育児苦難層の救済に欠かせない子育て支援の充足は、コロナ渦により更なる喫緊の課題となっていることから「支援対象児童等見守り強化事業」の導入を早急に進め、アウトリーチ型で子ども・家庭支援を行うこと。
26.小学生の登下校時の安全性を高めるため、各校が必要とする見守り人員(シルバー人材)を調査し確保するよう努めること。
【2】教育
1.区立小学校において、画板、算数セット、筆など、使用の頻度が低く、みんなで使用できるものは個人購入でなく学校の備品とし、児童の持ち帰りや家庭の経済的負担を軽減すること。
2.子どもに現金を持たせることはリスクが大きく、保護者や教員の負担にもなることから、教材費の集金袋現金回収を口座引き落としにすることを一部の学校ではなく、区立小学校全校で実施すること。
3.区立小中学校において、それほど着用しないスクール水着の指定品購入は家計に影響を及ぼす上に割高感が否めないため、指定品としている学校については、市販品でも可能とすること。
4.区立小中学校のICT化に即し、教職員全員のITリテラシー強化に努め、世代的にIT理解度が高い若年層教員等を積極的に活かし、役職等に縛られずに権限を付与すること。
5.公民一体となったICT教育の先進区となるよう、ハード、ソフト両面の環境整備と実効性を高めるための、飽くなき追及を続けるとともに、教師の繁忙対策も兼ね、教育委員会内の保護者向けICT支援員設置を検討すること。
6.一方的に教えるだけでなく、子どもたちが話し合う中で答えを見つけていくアクティブラーニング、探求型授業を推進すること。
7.コロナ禍での万が一の休校に備え、区立小中学校の同時双方向のオンライン授業を可能とするよう準備を進めること。
8.区立中学校の校則について、時代にあったものか、管理が行きすぎていないか、生徒や保護者の意見を取り入れて見直すこと。
9.区立中学校における教職員の部活動負担について、地域のリソースを有効活用する等で軽減する方法を模索し、教職員が生徒の学習面、心理面のケアに比重を置く体制を検討すること。
10.幼児期から発達に応じた性教育を行うことで、正しい性知識の習得だけでなく、命の大切さを学び、性被害防止など、自分を守り相手を大切にすることができるようにすること。また、区立小中学校では「性教育の手引」に記載のある先進事例を導入し、助産師や産婦人科医等の外部講師による講座を設け、教員による授業と並行して行うことで、区立中学校全校の児童・生徒が等しく理解ができるよう促進すること。
11.公的年金の正しい制度理解、ブラックバイトから身を守る正しい労働知識等、中学生の段階から学習しておくことの重要性を鑑み、社会保険労務士が実施している授業開催に必要な準備費や交通費の予算化を検討すること。
12.学童クラブやわくわくひろば(放課後子ども教室)の長期休業時において、子どもの栄養バランスや保護者負担軽減のため、区主導で仕出し弁当の導入等を行うこと。
13.わくわくひろば(放課後子ども教室)において、地域のコーディネート力を活用した学びの機会を提供するとともに、実施に係る適切な予算活用に努めること。
14.わくわくひろば(放課後子ども教室)、学童クラブについて、現場職員研修にプレーワーク研修等を取り入れることにより、子どもの主体性を大事にする遊びを積極的に取り入れること。
15.コロナ渦により、さらに存在意義が高まったプレーパークの開催にあたっては、専門職のプレーリーダーとサポートするスタッフの配置が必須となり、現在の資金では区民の期待に応える頻度では開催できないため、さらなる財政的支援を提供すること。
16.生活困窮世帯・ひとり親世帯等に対する学習支援として「スタディクーポン」を導入すること。
【3】災害対策・危機管理
1.AIチャットボットの導入等、区民が必要な情報を手に入れやすいような仕組みを早期に導入すること。
2.避難所運営においては、個人のプライバシーを保護し、子ども、女性、障害者等に配慮した運営を行うこと。
3.水害被害が深刻と予測される地区については、住民に分かりやすく危険水位等の指標を明示し、道路混雑状況、地形など地区の特性を考慮したマイタイムラインの作成を始め、避難指示等を継続して行うこと。
4.避難所となる区立学校、及び区管理施設において災害救援型自動販売機の導入を急ぐこと。
5.災害時に自力での避難が困難な避難行動要支援者が、自宅に留まってしまうケースがないよう、タクシーやバス会社等と連携し、すみやかに避難できる対策について、協定業者とスキームを構築の上、早期に周知できるよう努めること。
6.防災行政無線が聞き取れないという方へのサポートとしてフリーダイヤルの導入は実施されているが繋がりづらいことから、利便性の改善に努めること。
7.自力移動が困難な避難弱者の非難手法を具体的に明確化し、周知の上で訓練を実施する体制の強化、及び町内会依存ではない行政支援に努めること。
8.地域の避難弱者を把握している町会・自治会による避難対策、避難訓練等の運用が適切に行われているか実態調査を速やかに行い、改善が必要な場合には指導すること。
9.浮間地区において、近隣に避難先が無い現況を改善するため、垂直避難のための近隣企業や高層ビル等に交渉の上、住民の安全を確保する避難先を担保すること。
10.荒川氾濫等水害時に被害にあう低地にある避難弱者受入れ施設入居者、利用者の避難先の確保を急ぐこと。
11.木造住宅密集地域の解消をはじめとする防災・減災対策として、木密早期解消に向けた密集市街地総合防災事業の展開と被害抑制に向けた事業の実施及び木密対策と並行した空き家対策事業の実施に尽力すること。
【4】障害児(者)支援
1.障害児に対する保育園入所の際の指数加算等や人員配置を行い、希望園に入園できるよう配慮を急ぐこと。
2.医療的ケア児含めた重度心身障害児の保育園設置を検討すること。また、保育所における医療的ケア児の受け入れを推進するため、関係機関等との連携体制の構築を行い、保育所に対し、医療的ケア児の受け入れに向けた技術的、経済的支援を急ぐこと。
3.特別支援教室(巡回)での通級指導における個別指導計画において、目標達成が難しい児童が多数いる問題の改善に努めること。具体的には、区で採用している『学級経営支援員』を巡回指導対象児のために増員し、連携しながら継続性をもってフォローできる体制を構築するとともに、こうした支援が必要な家庭が平等に情報を入手できるよう、積極的な案内に努めること。
4.北区にて年長児に実施される就学相談は一家庭につき専任の担当者が付くという素晴らしい制度ではあるが、小学校入学後の評価プロセスと分断されているため、新しい環境へのマッチングが適正かの判断ができていない。就学相談担当者のフォローを入学後半年間継続するか、就学相談と教育相談との連携強化に努めること。
5.東京都及び北区のスクールカウンセラーへの相談機会が週に一度と頻度が少ないこともあり、区のカウンセラーの増員や勤務日の増数を検討し、児童の学校内での適応・不適応をタイムリーに支援できる専門性を持った人材確保、運用を検討すること。
6.自閉症・ 情緒障害特別支援学級の学級数が不足しているため、加増を検討すること。
7.適応指導教室(ホップ・ステップ・ジャンプ教室)について、適応できない子どもの理由は様々あり、電車通学が難しいケースもあるため、滝野川教室一択ではなく、複数の居場所増設を検討すること。
8.重度心身障がい児を受け入れる放課後デイサービスの拡充を急ぐこと。
9.保護者の病気や死亡によって、障害を抱えながら単身で生きていかねばならない障害児の救済のため、区の遊休施設を活用した支援施設の建設等、支援策を検討すること。
10.重度障害児(者)の通所施設では、高校までの在学中に利用できた滞在時間が卒業により相当数減るため、保護者が失業を余儀なくされるとともに、保護者の高齢化による気力、体力低下の問題も起こり、在学中と変わらない利用時間の確保に向けて理解、支援すること。
11.障害児(者)の就労先不足を解消する支援対策を講じること。
12.就労継続支援B型事業所の通所時において、移動支援制度を拡充し、送迎サービスを利用できるよう早期に検討すること。(例:渋谷区)
13.障害児(者)向けの自動車改造費用が非常に高価であることから、補助制度があるものの上限金額を大幅に上回っており、結果的に自己負担が多くなっている状況である。金銭的負担が大きいことから、補助の見直しを早期に検討すること。
14.以前は2台あった福祉タクシーが1台となり、高齢者の利用も増加している中、障害児(者)の予約が取れない状況となっているため、加増について早急に対応すること。
15.通所施設内のトイレについて、ウォシュレットや暖房付きの洋式トイレの設置すること。また、おむつ交換もできるよう大人用ベッドが設置されているトイレを必要数設置すること。継続要望につき、早期の解決を目指すこと。
16.重度肢体不自由児(者)、及び介護者の在宅生活を支える上で非常に重要な短期入所の拡充を図ること。
17.障害児(者)介護者の病気等、緊急事態が起きた場合、それが長期に渡ったとしても安心して預けられる支援先を確保し、期間中は通常と同様の日中生活が送れるよう、移動支援等の配慮にも努めること。
18.重度障害児(者)のショートステイについて、申込期限の短縮、受け入れ枠の拡大について柔軟に対応し、保護者の緊急事態に即応できる24時間対応の緊急枠を早急に設定すること。
19.重度障害児(者)の新型コロナワクチン接種はその家族も同時期に接種できるよう配慮すること。
20.「障がい児・者の外出・外食を支援する共生の街づくり事業」における形態食を扱う事業者について、店舗の面積等の関係によりテイクアウトのみであっても、外出を伴うことから、本事業の対象にするよう柔軟にルールを改定すること。
21.高齢者だけでなく、外出や通院が困難な精神害者向けにも、訪問医療などのアウトリーチ型の支援を検討し、精神障害者福祉手帳1級保持者向けに福祉タクシー券を支給する(兵庫県西宮市で実施済)等、身体障害・知的障害と比較し不十分である精神障害の支援強化は継続要望であり、早期に検討すること。
22.精神障害者とその家族が地域の中で孤立しないよう、在宅支援を充実させ、強化すること。
23.障害者福祉施設での新型コロナウィルス感染防止対策について、今後も変異が続くリスクに対して、必要な衛生用品、エアロゾル感染防止、消毒用アルコール、抗原検査キット等、消耗品の助成支援を継続すること。
24.聴覚障害者の意思疎通支援である「手話通訳事業」について①区による無料の現行制度、②東京手話通訳等派遣センターに通訳依頼している北区在住の聴覚障害者への無料提供、③中途失聴・難聴者に対してのコミュニケーション保障確立のため、要約筆記者派遣事業の無料提供、以上3点を継続すること。
25.聴覚障害者の緊急時連絡用タブレット端末について当事者の意見を聞き、有効活用に向けての見直しを図ること。
26.障害や虐待など、何らかの事情による育児困難家庭を救援する団体、活動に対し、区の遊休施設の無料斡旋等、展開場所の提供支援を検討すること。
【5】建設・入札
1.「公契約条例」について、事業者にとって負担が大きいという指摘もあり、北区においては、より慎重な検討と精緻な研究を経た議論の上で対応すること。
2.管工事の工期延長の際、事務所経費や現場経費がかさむため、東京都と同様に設計変更として増額すること。
3.北区建設中小業者の経済活性化において大きな力となっている「住まい改修支援助成制度」について、今年度は北区の財政事情で対象が狭くなり、仕事確保数が大きく低減したため、内装も対象に入れた従来型に制度を戻した上で、次年度も継続すること。
4.建設業の積算期間及び質疑応答について、質問の趣旨と異なる回答や理解できない回答があった場合、再度の質疑応答期間を設けることを検討すること。
5.建設業契約保証金の免除規定について、現行の条件では、工期の長い大型工事の実績が認められないことが多発しているため、過去2ヶ年に1回以上履行した工事に条件を見直すこと。
6.予算が決まり、設計図書の意図を理解するためにも重要な建設業の積算参考書について、細目別内訳で一式の一行項目だけの記載が多く見受けられるため、出来る限り一式項目を減らすこと。
【6】まちづくり事業
1.重要文化財の旧醸造試験所を積極的に活用すること。特に、醸造試験場跡地公園との一体活用を進め、区と民間の連携によって、建物内の観光ルートの整備、ユニークベニューとしての活用を推進すること。
2.公共トイレのデザイン化を含めた企業提案型ネーミングライツの導入を行うこと。
3.リノベーション街づくりに関して、公民連携、部署横断を推進し、都予算も踏まえた上での構想を長期的な視点で計画すること。
4.都内屈指の公園である飛鳥山公園のパークマネジメントは東京都に留まらず、関東全域から注目を浴びる事業であり、大企業との連携も視野に入れ、数十年後の未来像を描いた上で部署横断の体制を築き、飛鳥山公園魅力向上事業の成功に向けて尽力すること。
5.渋沢翁が新1万円札の肖像画に登場する2024年に向け、「渋沢×北区飛鳥山おみやげ館」の存続と観光・イベント事業者への支援及び飛鳥山公園を会場とした渋沢翁の事業にまつわる新しいコンテンツづくりを推進すること。
6.「王子駅周辺まちづくり整備計画」検討会において、さまざまな事業主体の在り方・開発手法について検討され、前提を設けることなく議論することを厳守するとともに、都市開発を主体的に行う組織の拡充を行い、グランドデザインに向けた歩みを進めること。
7.「王子駅周辺まちづくり整備計画」の内容として、駅前広場機能の拡大を含み、賑わい創出の観点を念頭に置きながら、街、駅、道を一体空間として再編する基盤整備を盛り込み、または並行して別個の基盤整備計画として策定して実行を進める等、実現に向けた積極的な取り組みに尽力すること。
8.王子駅周辺のまちづくりについて、自然、文化、歴史資源を積極的に活用した新たなまちづくりが実現可能な事業者であるかという視点から、飛鳥山公園等、再開発地域周辺環境の整備、運営と現段階から連携を図ること。
9.新庁舎建設基本計画に関して、賑わいの創出が最優先されるべき観点であり、IT技術を活用して住民にとってのサービスの価値をこれまで以上に向上させていくDXの視点を取り入れ計画すること。
10.王子駅周辺の再開発計画は、北区環境計画の指針に沿って、北区全体での取り組みに先駆け、戦略特区、スマートシティなどといった施策と連携、防犯関係の施策との結合を図り「2050年カーボンニュートラル」を目指す先進性を持つこと。
11.北とぴあ大規模改修に伴って、これまでの指定管理に留まらず、新しい公民連携の仕組みを活用した施設の管理運営と自主事業による賑わいと新しい価値の創出に向けて検討・尽力すること。
12.北とぴあ既存テナントの仮移転先、改修プランと改修後について協議する場を設けること。
13.北とぴあ修繕開始までの期間、空き期間を新しい概念の社会実装に向けた社会実験の場として、北区観光協会と連携し、北とぴあを活用すること。
14.公民連携が委託や指定管理と混同されている実態の改善のため、公民連携の先駆者などに指導を仰ぎ、改めて公民連携を学ぶ機会等を設けること。
15.地域商業の活性化や街づくりに重要となる、魅力や共感を発信できる北区を愛するクリエイターの発掘と、クリエイター育成のための取り組みを新たに検討すること。
16.滝野川地区をモデルとして、住宅や空き店舗のリノベーションといった再利用の手法を検討し、新たな賑わいに繋がる「集客の核」を創造支援すること。
17.北区観光協会とも連携しながら、区内各地において観光・シティプロモーション事業がより一層実施されるように推進すること。
18.東京都立産業技術センター西が丘本部の跡地に、東京オリンピック・パラリンピックのレガシーとしての記念展示施設の整備促進、関係各方面への働きかけを実施すること。
19.堀船地域ほか、都高速道路高架下の利活用にあたり、スポーツクライミング、スケートボードなど都市型新競技の練習施設開設を検討すること。
【7】健康・福祉
1.区内全域で禁止されている歩行喫煙者、路上喫煙禁止地区での喫煙者について、更なる注意喚起等を行い、歩行する子ども達の安全を守り、また、受動喫煙の防止に努めること。
2.東京都北区路上喫煙の防止等に関する条例に規定されている「 路上喫煙禁止重点地区」を設けること。
3.町会による、単身高齢者及び高齢者だけの世帯に対する見守り支援の強化を促進すること。
4.アクティブシニアが自身の経験やスキルを活かして後進育成を叶える団体や事業への立ち上げ資金支援を検討すること。
5.地域のために動ける人材を育成・推進するコミュニティナース等について研究・検討すること。
6.北区生活援助員研修を加増し、高齢者加増に比例する形で支援の担い手育成を推進すること。
7.慢性的な人材不足が嘆かれる介護従事者の加増を目的に、関心層が車椅子、介護ベッド等の福祉用具に触れることができる学びの場を、区が保有する施設等に設ける支援を検討すること。
8.高齢世帯、ニューファミリーが混在する地域の住民連携を強化する仕組み作り、見守り隊の活動を活性化させるための支援投与等、区民の安心安全につながる制度を早期に検討すること。
9.必要な子ども・家庭に無償で食糧を配布するフードパントリー実施団体に対し、金銭的補助等の必要な支援を早期に検討すること。
10.継続要望である「健康経営」を実践している事業所に対する北区の認定制度設置について検討すること。
【8】行政サービス
1.区が委託している、指定管理事業者の労務管理全般のモニタリング事業の報酬単価について見直しの検討を急ぐこと。
2.死亡手続きに関する総合窓口「おくやみコーナー」の設置は、内閣官房も推奨しており、本年7月からは近隣の豊島区役所においても運用が開始されたが、北区では手続き案内を渡すだけにとどまっているのが現状。区民サービスに資する本窓口の開設判断を早期に決断すること。
3.政策経営部広報課が担当している法律、税金等の区民相談の際に支払われる交通費について、社労士が運営する無料区民相談にも適用するよう検討すること。
4.資源(古紙)回収・運搬業務に関して、区内リサイクルに取り組んでいる地域業者を優先して委託先を決定し、且つ委託車両の増車を検討すること。
5.中国による「資源ごみ輸入禁止措置」による古紙輸入全面禁止、新型コロナ感染対策、ガソリン価格高騰等、古紙回収業界を取り巻く状況は悪化しているため、循環型社会永続の要を支えるべく「集団回収事業者支援金」の増額を検討すること。
6.現在中学生までとされている通院医療費無償の範囲を高校生相当まで拡大すること。
【9】経済
1.区内のWi-Fi環境整備の強化に努めること。
2.区内共通商品券の増刷及び利用可能店舗の拡大を推進し、早朝から並ばないと購入できないような現状の不健全な購入方法を見直し、必要な方が平等に購入の機会を得ることができるよう抽選等の手法を改善すること。
3.継続して要望している街路灯及アーチのLEDランプの取り替え工事について、地域の景観面・安全・安心面からも既存のLEDランプの取り替え工事が都の補助対象となるよう支援するとともに、区独自の補助の対象とすること。また、地域住民の安心・安全に繋がる商店街防犯カメラの維持管理費用の支援を検討すること。
4.キャッシュレス決済の普及を促すだけではなく、導入が困難な店舗への操作支援を講じ、PayPay等の利用で獲得できる顧客データを区と連携して集約し、顧客層や購買傾向を分析した上で、北区全体の活性化に寄与する事業戦略を立案するスキーム作りを検討すること。
5.中小企業・小規模事業者対策として、産業振興予算を拡充し、新型コロナウィルス感染症対策緊急資金や設備投資事業の拡充、及び期間を延長し、加えてマル経融資への区の補給制度創設を検討すること。
6.新型コロナウィルスにより深刻な影響を与えられた地域商業の経営支援の在り方を見直し、区内経済団体と連携を図りながら、継続的にフォローアップできる経営支援機能の強化策を検討すること。
7.中小・小規模事業者による顧客との関係性確立のための情報発信強化策として、5G活用が期待される地域BWAの活用を含め、地域一丸となった「情報活用」が行えるよう公民連携の上、尽力すること。
8.区内在勤者への在宅介護支援によって、区内企業の人材確保、人手不足の解消にも効果的な拡充支援策を検討すること。
9.ふるさと納税返礼品について、評判の高い区内のグルメ品等を加え、ラインナップの充実を図ること。
【10】多様性・男女共同参画
1.若年世帯の自治会・町会等への参画や、父親のPTAへの積極的な関わりを推進し、また自治会・町会、PTA等のリーダーの女性比率を高めることで、多様な意見を尊重し、より良い地域社会づくりを推進していくこと。
2.区職員の団塊世代の方々の退職等に備え、女性や若手に対してリーダー研修を行い人材育成に力を入れ、推進に努めること。
3.審議会、委員会等の委員構成について、現状の男女比を開示した上で、クオータ性に倣い、アンバランスである男女比の均等化(5:5)を目指すこと。
4.スペースゆう・にじいろ電話相談をフリーダイヤル化し、LINE等でチャット相談もできるよう検討すること。
5.人権を尊重し、多様性を認めあう地域社会を目指す北区の取り組みとして、LGBT当事者が集まる交流会の開催を検討すること。
6.来年度制定予定の「(仮称)北区パートナーシップ宣誓制度」導入について、所管する多様性社会推進課だけでなく、広報課や区内外部施設・団体と連携し、広く周知するよう努めること。
7.LGBTが民間の不動産契約で許諾を得られず、住居の確保に困難が生じている問題に対して、区営住宅の入居申込を可能とし、LGBTの住居問題に必要な社会協力の重要性を啓発すること。
8.特に小中学校における学校教育において性の多様性やLGBTに関して知る機会が少なく、子どもたちへの情報提供が不足していることを課題とし、区内の教育機関における書籍の取り扱いや、読み聞かせの機会創出等の理解促進活動を推奨すること。
9.自殺念慮の割合が高いLGBTの自殺対策を推進すること。
10.「(仮称)パートナーシップ宣誓制度」で認められたカップルが収入の世帯換算や住宅ローン等、法的な婚姻関係と同等の権利を享受できるよう、関係機関等への働きかけに努めること。
11.区立中学校において、男女問わず自由に選択ができるジェンダーレス標準服の導入について検討を急ぐこと。
12.多様性推進の観点から、必要以上の学用品の男女別指定の廃止を検討すること。
【11】行政改革
1.内部の事務事業評価だけでは事業の縮小・統合・廃止は困難であることから、専門的な第三者の視点を取り入れた事業の見直しを行い、スクラップアンドビルドを行うこと。
2.業務効率化と区民のアクセスしやすさを両立するため、AIチャットボット等の導入を行うこと。
3.ポストコロナ社会に向けて、行政内組織のDX推進について具体的な実行計画を定めること。
4.コロナ渦で社会課題が複雑化、多様化する中で、課題解決に向けて各セクションが相互連携し、相乗効果を上げられる横串機能を実装し、新しい概念や価値観をもった課題に取り組むことを推進する新セクション「(仮称)公民連携室」を設置すること。
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