2023年4月清水坂保育園で医療的ケア児の受け入れ開始!困難な条件を変えた保護者らの想い

来年4月から、現・清水坂つぼみ保育園(4月から清水坂保育園)において、ようやく医療的ケア児の受け入れが始まります‼️

 

 

当事者の皆様をはじめ、議会内でも喜びの声が上がりました。

 

その後10月に詳細が明らかになったのですが、それを見た当事者の方々は愕然としたそうです。

 

 

私は北区の各地でタウンミーティングを実施するなか、お声を伺い、驚愕の事実を知りました。

 

その条件として記載されていたのが

 

・家庭状況が安定しており5歳まで安定して通うことがきる

・常時介護する職員はいない などなど

 

 

この条件で、保育していただけるお子さんはいるのでしょうか?

 

せっかく箱ができても、預かっていただけないのでは意味がありません。

 

お話をいただいたのち、家族会の方と保育園の見学を行うとともに、担当課と意見交換を行いました。

また、家族会の皆さんが区に対し意見書を送付し、私も家族会や支援団体からのヒアリングを通じて区に個別で改善要望を行いました。

 

 

そして、変わりました。

 

約1ヶ月程度の短期間で、担当課が問題ある箇所を削除し、ホームページの「書類の差し替え」が実現したのです。

 

◆具体的な削除事項

①保育園には個別に介助を行うための職員はいない

 

②家庭での生活状態が安定しており、保育園での5歳児クラスの保育を終えるまでの間、安定して保育園に通えるお子さまを対象

 

③担当する看護師以外の保育士などの職員は、他の児童の保育園業務を行うため、保育園の職員が常時児童の個別対応にかかわることはできない

など


 

当事者・家族会の皆様の行動力に脱帽すると共に、北区の職員の方々には早急にご対応いただいたことに感謝いたします。

 

しかし、まだまだ課題が残っています。

 

①送迎問題
・「17時まで」お迎えに間に合わない場合、看護師のお迎えであっても現状は認められない
→文教子ども委員会にて質疑し、認めるとの答弁が。

 

②育休との不整合
・3歳児からのお預かり可能とのことで、育休が最長2年間であるため、残り1年の空白期間が生じる

 

③安全性
・保育園の2階でお預かりするが、エレベーターがないため抱っこで階段を昇り降りしなくてはならない。
→文教子ども委員会にて、エレベーターの設置を求めました。
1階でのお預かりも検討すべきと思います。

 

④お預かりの課題
・保育士が実施可能な法律に基づく特定の医療的ケアの実施を想定していない

 

・経管栄養とたん吸引以外の医ケアは受入れ不可であること

 

さらには「保育の質」についても懸念し要望しています。

 

私は、4年前に医療的ケア児も預かる障害児保育園ヘレンを見学に行きました。
そこで驚くべき光景を目にしました。

 

保育者が医療的ケア児を見守っているような状況をイメージしていたのですが、保育室の中は子どもたちの笑顔がいっぱいだったのです。

 

看護師、リハビリスタッフと保育スタッフが連携し、遊びを中心とした集団療育を実施しており

視覚、聴覚、触覚を生かした発達に資する保育がなされていたのです。

 

また、インクルーシブ保育も実施し、健常児との交流もあります。

 

そうした「保育の質」についても、研修などで学んでいただくよう委員会で要望いたしました。

 

今回の件をはじめ、北区には当事者の声を十分に聞いた上でルールを策定してほしいと切に願っています。

 

医療的ケア児を育てるママさんが

「働き続けたいし、我が子にみんなと同じように保育の経験をさせたい。欲張りだけど..」

とおっしゃられた際、私は胸が張り裂けそうになりました。

 

欲張りなんかじゃないです。。。

 

医療的ケアが必要なお子さんが保育を、保護者が働くことを諦めなくていい社会を創って行きたいと心から思いました。

 

参考:北区ホームページ
https://www.city.kita.tokyo.jp/k-hoiku/kosodate/hoikuen/hoikuen/moshikomi/download.html

 

 

 

 

 

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