東京都議会では令和5年度の各会計決算特別委員会が開催されています。
私は第二分科会(福祉、保健医療、生活文化スポーツ、教育)に所属し決算審議に加わっています。
10月18日はシルバーパスと多胎児家庭支援をテーマに質疑に立ちました。
🎫シルバーパス(10月19日掲載)
今回は、多胎児家庭支援の質問について報告します👶👶
私は、これまで北区議会議員としての立場で、多くの当事者の皆さんの声を聴き、多胎児家庭が直面する課題に向き合ってきました。
都議会議員となっても、引き続き区民・都民目線で取り組んでまいります❗❗
今回は特に、「移動支援」にスポットを当てました🚗
東京都が実施する移動経費補助事業では、3歳未満の多胎児を育てる家庭が主に母子保健事業を利用する際のタクシー代を助成する区市町村を支援しています。
移動に支援が必要な多胎児家庭にとって、大変ありがたい制度ですが、現場からは用途を限らず、通院等にもしたいという声が上がっています。
多胎児妊娠から出産、育児に至るまで通院も多く、低体重のため病院自体が遠方でないと対応できないことも多いのです。
なお、荒川区では東京都事業ではなく、独自で移動支援のタクシーチケットにてサポートを行っています。
小さなお声もしっかりと都政に届けたい。
ぜひご覧ください❗❗
🌟質問ダイジェスト
【質問】移動支援事業の利用実績と成果について伺う
【答弁概要】
・令和2年度の事業開始時は15自治体が実施していたが、令和5年度は37自治体が実施しており、実施自治体数は年々増加している。
【質問】移動経費補助は利用用途を母子保健事業利用時等に限定しているが、理由について伺う。
【答弁概要】
・多胎児やその保護者が母子保健事業や、多胎児家庭の交流会等に参加することにより
心身の健康の増進を図るとともに、子育てに関する不安感や孤立感を軽減することを目的に実施している。
⬛要望
東京都として「母子保健事業と多胎家庭を繋げる」という目的に対して、タクシーチケットにより「移動支援を行う」という手段を切り分け、移動支援そのものにスポットを当て支援強化していただくことを要望。
その他、家事育児サポーター、その人材育成事業の導入自治体がまだ少ないことが判明し、周知促進を要望しました。
👇前進🙌
事業説明会において、他自治体における研修内容や実施手法等の取組事例を紹介するなど、区市町村における人材育成事業の実施を促進していく
旨の、具体的なご答弁をいただきました🙏✨
以下全文です。
お時間ある方、ぜひご覧下さい❗❗
ーー原稿全文ーー
私は、これまで北区議会議員としての立場で、多くの当事者の皆さんの声を聴き、この課題に取り組んでまいりました。
都民ファーストの会としても、双子用ベビーカーをたたまずに都営バスに乗車可能とするなど、多胎家庭支援に力を入れて取り組んできました。
東京都では、とうきょうママパパ応援事業等における多胎児家庭支援事業として、母子保健事業利用時等の移動経費、家事育児サポーターの派遣、多胎ピアサポート及び多胎妊婦健康診査への加算を実施しています。
都として、これまでなかなか光が当たらなかった多胎家庭当事者の声を政策に数多く反映していることを高く評価しております。
課題の一つである多胎家庭の移動に着目すると、多胎の赤ちゃんを連れて外出するには、大きな二人乗りベビーカーを開くのもままならず、保護者一人での移動のハードルが非常に高い状況です。
私自身も、多胎育児のサポートに入ることで「外出を諦める」「トイレにいくのを我慢するしかない」などという、当事者のお声を身をもって理解できました。
そこで、母子保健事業利用時等の移動経費補助は大変重要な施策だと考えています。
【質問1】まずこの事業の利用実績と成果について伺います。
【答弁概要1】
・令和2年度の事業開始時は15自治体が実施していたが、令和5年度は37自治体が実施しており、実施自治体数は年々増加している。
令和2年度から5年度にかけて導入自治体数は2倍以上となり、令和5年度には東京都全体の約半数の自治体において、導入されていることがわかりました。
都職員の皆さんの日頃のご尽力のおかげだと思います。
【質問2】令和5年度において、導入自治体数は東京都全体の半数程度となっておりますが、もっと多くの自治体に利用していただきたいと思っています。
取り組みを未だ行なっていない自治体はどのような理由によるものと考えていますか?東京都の見解を伺います。
【答弁概要2】
・未実施の自治体からは、対象者となる多胎児家庭が少ないことや、タクシー事業者の不足などの理由が挙がっている。
今後は、未導入自治体においても、必要な際にはいつでも活用していただけるよう、周知活動に努めていただきたいと思います。
次に、この移動支援事業の利用条件について伺います。
多胎家庭においては、移動自体にサポートが必要なことを鑑み、母子保健事業に限定せずとも、通院、手続き等々、用途を制限しないでほしいというお声が数多く届いています。
例えそれが、保護者のリフレッシュのためであっても、孤立や不安感を軽減するために必要な外出であると考えます。
【質問3】移動経費補助は利用用途を母子保健事業利用時等に限定しているとのことですが、その理由について伺います。
【答弁概要3】
・移動経費補助は、多胎児やその保護者が、乳幼児健診や予防接種などの母子保健事業や、多胎児家庭の交流会等に参加することにより、乳幼児及びその保護者の心身の健康の増進を図るとともに、子育てに関する不安感や孤立感を軽減することを目的に実施している。
まずは多胎児やその保護者が母子保健事業に繋がることで、不安感や孤立感を軽減することを目的としているため、用途を限定しているとのことでした。
なお、母子保健事業以外の外出のサポートとしては東京都の「家事育児サポーターの派遣事業」が活用できると認識しています。
役割を分けた制度設計も、もちろん理解できますが、移動についてサポートを拡充いただきたいという現場の声を数多くいただいています。
特にお声が多いのが通院です。
多胎の場合には頻繁に通院が必要な場合が多く
・例えば、多胎の出産・妊婦健診に着目すると、ハイリスク妊娠であり早産が多く、NICU対応となると最寄りの総合病院では対応できず、遠方の病院に通院してなくてはならない
移動するにも
・地下鉄の乗り換え等においては階段しかない場合もあり、ベビーカーを持ち上げて昇り降りするのが難しく、タクシーに頼らざるを得ない
・近距離であっても、混雑を避けて、空いてる時間に行き来できる確証がないため公共交通機関を避け、タクシーを利用する
という声が寄せられています。
用途を限らない形のタクシー移動支援を独自に行っている自治体もありますが、東京都として「母子保健事業と多胎家庭を繋げる」という目的に対して、タクシーチケットにより「移動支援を行う」という手段を切り分けていただき、
移動支援そのものにスポットを当て支援強化していただくことを要望させていただきます。
つづきまして、「家事育児サポーターの派遣」事業について伺います。
家事育児サポーターの派遣事業においては利用用途問わず、産後ドゥーラ、ベビーシッター、家事支援ヘルパー等を派遣し、利用料を補助しています。
【質問4】本事業の導入自治体数はどのようになっていますか?
【答弁概要4】
・とうきょうママパパ応援事業では、家事育児サポーターが多胎児家庭の自宅を訪問し、外出時の補助や、日常の家事・育児支援を行う区市町村の取組を支援している。
・令和5年度は、38自治体が実施した。
家事育児サポーター派遣事業について、最も懸念されるのがサポーターと利用者とのマッチングがうまくいっているかどうかです。
利用したくても、サポーターがなかなか見つからない、という事態が起きていては本末転倒だと思います。
【質問5】家事育児サポーター派遣事業の導入自治体数は、移動経費補助とほぼ同じですが、家事育児サポーターのニーズや供給体制など、区市町村の取り組みが進まない理由には、どのようなものがあるか伺います。
【答弁概要5】
・未実施の自治体からは、対象となる多胎児家庭が少ないことに加え、家事育児サポーターの担い手の不足などの課題が挙がっている。
対象となる多胎児家庭が少ない、あるいは家事育児サポーターの担い手不足があるとのことでした。
これについては、必要な方が利用できるよう、サポーターの人材育成・人材確保に努めなくてはなりません。
【質問6】サポーターの人材不足に関しては、「家事育児サポーターの人材育成事業」によって解消することを望みますが、本事業で実施されている人材育成の研修内容と導入自治体実績について伺います。
【答弁概要6】
・とうきょうママパパ応援事業では、家事育児サポーターが利用者に寄り添った支援を行えるよう、産婦の妊娠・出産による心身の変化や、多胎児家庭が抱く不安感や孤立感への理解を深める研修を実施する区市町村を支援している。
・令和5年度は、17自治体が実施した。
【質問7】家事育児サポーターの人材育成事業もまだまだ導入自治体が少ないと感じるが、理由についてはどのように分析していますか?
【答弁概要7】
・未実施の自治体からは、研修を担う事業者や保健師等専門職の不足などの理由が挙がっている。
【質問8】
家事育児サポーターの人材育成事業について、未実施の自治体に取り組んでもらえるよう、自治体の職員が集まる場などを活用して事業周知に努めるべきと思うが、いかがでしょうか。
【答弁概要8】
・都は、区市町村の母子保健担当者向けに、とうきょうママパパ応援事業の内容についての説明会を開催している。
・こうした説明会において、他自治体における研修内容や実施手法等の取組事例を紹介するなど、区市町村における人材育成事業の実施を促進していく。
今後も機会を捉えて本事業の実施促進に向け取り組んでいただきたいと思います。
そしてまた、人材育成からの家事育児サポーターの活用につながる好循環を生み出して、1人でも多くの多胎家庭のニーズにお応えいただくことを求めて私の質問を終わります。
ありがとうございました。
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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