高校生の勇気あるアクションから‼︎成立学園高校にてLGBTに関する授業の実現

北区赤羽南に所在する成立学園高校。

 

卒業生にはプロサッカー選手、プロ野球選手が多数おり、生涯学び続けるための足腰を自ら鍛える力を養うことをスローガンにしています。

 

そんな成立学園高校2生のあるクラスで、11月14日、LGBTに関する授業を行いました。

 

◆きっかけ

 

この授業は、ある一本のメッセージから始まりました。

 

「私はLGBTに興味をもち、これから私たちはどう問題に向き合い、具体的に何をするべきなのか考え、授業という形でクラスの皆に知ってもらおうと考えている。

駒崎さんの区議会での活動、北区の現状などについて授業でお話を聞かせて欲しい」

 

私は、このお問い合わせは、先生からのものと信じて疑いませんでした。

詳細を伺いたく学校に問い合わせると
「そのような名前の教員はいない」
とのこと。

 

まさか・・・と思い
「生徒にいませか?」
伺ったところ
生徒(以下「Aさん」という)であることが判明したのです。

 

◆なやみ

私は、LGBT施策について北区でも当然に推進すべきと思っており、これまでも区立小学校の標準服を特別な理由なく(性別関わりなく)選べるようにしてもらったり、学校の持ち物について必要以上の男女指定は行わないようにしたりと、議会での訴えもいくつかは身を結んできました。

 

パートナーシップ認証制度の導入に向け、要望も続けていています。

 

私の周りにも当事者の方々がいて、悩みを聞くこともあり、なんとかしたいと思っています。

しかし、

「私はLGBT施策に関する専門家ではないため、適任ではないのではないか」

と、数日悩みました。

そこで思いつきました。

 

北区で多様性推進のために様々な活動を熱心に行っている「Rainbow Tokyo 北区」の代表時枝 穂さんと一緒に実施できたら、子どもたちにとって、より深い学びが得られるのではないか、
と。

 

時枝さんに相談したところ、快く引き受けてくださいました。

 

◆私、Aさん、時枝さんとでミーティングを重ねる

 

授業は、2時間。
あくまでAさんが主体となり実施します。

 

この授業によるAさん自身の経験と学びを担保しつつ、私たちはどう関わっていけば良いか?

初対面のAさんと、まずはファミレスで顔合わせ、打ち合わせをし、授業の組み立てを一緒に考えました。

 

その後、ズームミーティングやラインでミーティングを重ねました。
担任の先生もオブザーバーとして入ってくださいました。

そして

まず、当日を迎える前に、AさんがLGBTの基礎知識についてクラスで授業を行うこと、

当日は

時枝さんからは、団体紹介、団体の活動、LGBT施策の動向を。

私からは、自己紹介を始め、区議会やプライベートでのLGBT施策に関するアクションと北区の動向を。

そして、2時間目にはAさんがメインでワークショップを行い、生徒それぞれがどんなアクションをとっていけるか?考える時間とすることとしました。

 

◆迎えた当日

時枝さんからは、「Rainbow Tokyo 北区」の紹介と活動、当事者としての視点からのお話がありました。

LGBTに関する基礎知識や課題、北区だけでなく広域で活動されている内容について、プレゼンがありました。

 

私からは、身近なご相談から解決を図ることができた事例を上げました。
遠い問題ではなく、私たちにとって身近であり、自分ごととして捉えられるよう問いかけなどの工夫をしました。

*事例
・標準服のスカートは女子用、スラックスは男子用とのプリントが配布され、性別と異なる標準服を着用したく困っているお子さんがいた事例。

・防災頭巾が女の子は赤、男の子は青などの指定をされた事例

 

2時間目のワークショップは、友人から告白と合わせてカミングアウトされた漫画「りんごの色」をアレンジしたものを題材に実施しました。

 

カミングアウトされた主人公の気持ちやカミングアウトした友人の気持ち
をそれぞれ考えること

更には

本日の授業を通じて、成立学園で自分たちは何ができるか?
考える時間を持ちました。

グループで考え、発表も行ってもらいました。

 

 

◆生徒からの気付き

 

・学校のトイレは男女しかないが多目的トイレのようなものが必要ではないか?

 

・アンケートの男女の記載も配慮に欠けるのではないか?

 

・成立学園で今年から制服に女性用スラックスが導入された。ネクタイについては女子はピンクのラインのデザインだが、男子のグリーンのラインのデザインの方が良かった。選べるといい。

 

・生徒が授業すると先生よりも問題意識を持ちやすい。こういう授業が広まるといい

 

などの声があり、自分の学校生活に落とし込んで考えている様子に感激しました。

そして後から送られてきた感想を見て、胸がいっぱいになりました。

一部ご紹介します。

 

・この授業を受けたことで、LGBTの人が周りにいたときに、受け入れられる姿勢や余裕を持つことができたかなと思う

 

・LGBTについて考えるだけでなく、身近にも起こりうることもあったりして、その時にどう動いていくかを考えたり、話し合ったりすることができたのでとても良い経験になった

 

・2人のお話を聞いて、自分も考えるだけでなく、アイデアを出して行政に訴えていく必要があると思った。(男女の制服、色の指定など)

 

・小さい頃からの教育が必要

 

◆最後に

 

この授業がなければ、成立学園のクラスとしてLGBTに関する内容の授業を実施することはありませんでした。

 

そんな中、改めて、見ず知らずの区議会議員である私にメッセージを送ってくれたAさんの勇気に拍手を贈りたいとお思います。

 

私自身も素晴らしい経験をさせていだだいたことに、心から感謝します。

 

性教育を含め、子ども達の性の多様性に関する学びの機会は、本当に少ないのが状況です。

 

北区議会でも訴えましたが、性の多様性含めた性教育を幼児期から実施できるよう、引き続き尽力し、全体として北区のLGBT施策が前進するよう努めてまいります。

◆本授業の成立学園ホームページ掲載記事

https://www.seiritsu.ac.jp/topics/education/education-h/2020/120582738.html

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