11月24日、令和4年第4回北区議会に登壇し、区民の方々の声を背負い、少しでも前進するようにと 3つのテーマについて訴えました。
本日は、テーマ一つ目、交通事故のない街を目指して投稿します。
交通ルールや危険箇所のご相談を日常的にいただくこと、そして意外と知られていない、小学1年生に交通事故が多いという「魔の7歳」問題では、特に入学後の5月に重大事故が急増するとのデータが出ています。
これらについて対策が必要と思い、テーマとして取り上げました。
三日に分けて掲載します。
長いですが🙏どなたにでも分かりやすく作成したので、ぜひご覧ください‼️
・・今回のテーマ&ダイジェスト版・・
テーマ1 交通事故のないまちを目指して : 本日掲載✍️
【環境整備】
・通学路点検の強化
点検報告がない学校についてこれまではそのままであったが、丁寧にヒアリングを行い対策を講じることを求める。
◆区からの答弁 前進🎉
昨年度報告がなかった学校も含め、全小学校への調査を定期的に行うなど今後も適切に把握し、関係機関と連携して取り組む。
・ラインやアプリを用いた道路などの不具合通報システムの導入を
(導入自治体多数・再々要望)
◆区からの答弁
引き続き、調査・研究する。
【運転者への啓発】
事例として、東京都は横断歩道手前での減速・一時停止義務が守られていない割合が、全国ワースト2である。
北区でも同様に散見されるため、警察だけでなく区独自で運転者・歩行者の双方が安全に通行できる対策を。
◆区からの答弁
区の独自対策も検討のうえ、交通安全意識の普及啓発に努める。
【交通安全】
①未就学児への教育拡充(魔の7歳対策)
入学前に全保育園・幼稚園において、交通安全ルールを学ぶ機会を提供するよう園長会等で周知してほしい。
◆区からの答弁 前進🎉
交通安全教育の必要性を園長会などを通じて周知する
②家庭での交通安全教育
一般家庭にもDVD貸し出しを実施しているが知られていない上に、手続きも窓口で不便。
デジタルを活用し関連リンクをまとめることなどを求める。 例:江東区等
◆区からの答弁 🌸実現
より気軽に学べる機会として交通安全情報サイトのフリー動画の活用に取り組む。
③交通安全教育へICT・ARの活用を
1人一台の学習端末を活用して学ぶ好事例が増えており、ぜひ活用を。
◆区からの答弁
開発の動向等を注視する
テーマ2 区立中学校のブラック校則ゼロへ : 次回掲載
テーマ3 予防接種における再接種費用助成の対象拡大
・・・原稿全文・・・
こまざき美紀です。
よろしくお願いいたします。
大きく一つ目、交通事故のない安全なまちを目指して質問します。
私の議員活動の中で区民の方から特に多いご相談の一つは、危険な道路の報告や交通ルールなど、交通安全に関することです。
そこで今回は、交通安全について環境の整備、運転者への啓発、教育の3点からご提案します。
令和4年度の交通白書によると交通事故の件数は年々減っているものの、交通事故情勢としては依然として厳しい状態が続いています。
特に注目したいのは、大人の交通事故死者・重傷者の約6割が交通ルール違反なく事故にあっていること、逆に小学生では飛び出しや横断違反など法令違反による事故発生が半数以上を占めている点です。
つまり、交通事故を減らすためには、道路環境の改善や運転者への働きかけ、そして子どもに対しては交通安全教育を徹底することが重要です。
まず、交通安全のための環境整備について伺います。
北区では、警察署と連携し、地域の方のご意見を聞きながら現地調査を行い、路面標示や標識、注意喚起の看板設置等に取り組んでいます。
また、令和3年度に通学路の安全確保のため対策が必要な78カ所について学校、地元警察などの関係機関と連携した合同点検を実施していただきました。
しかし、交差点や横断歩道などにおける危険箇所のご相談が絶えないことから、身近な生活圏において、まだまだ交通事故の危険は存在していると考えます。
定期的に教員や保護者が点検をし、それに応じて区が対応しているとのことですが、中には報告がない学校もあるとのことです。
報告がない学校についても状況をヒアリングするなど丁寧な対応をお願いいたします。
また、以前から要望しておりますが、情報を迅速に集約するため、LINEやアプリにて区民の誰もが気軽に通報できる危険な道路などの不具合通報システムの導入を改めて求めたいと思いますがいかがでしょうか。
2点目は運転者への啓発についてです。
この数年に国内で発生した交通事故の中でも、2019年滋賀県大津市で交通事故の巻き添えで保育園児16人が死傷した事故、2021年八街市で飲酒運転のトラックにより児童5人が死傷するなど、悲惨な事故が立て続けに起きています。
いずれの事故も歩行者がとれた対策はほとんどなく、運転者の過失であることが裁判でも明らかになっています。
交通事故を減らすには、運転者への啓発活動は欠かすことの出来ない施策です。
特に、運転者の横断歩道等における歩行者優先については、道路交通法第38条にて規定されています。
ところが、日本道路連盟による2021年全国調査によると、歩行者がいる状況での横断歩道の一時停止が守られている割合は、東京都ではたった12%であり、全国ワースト2位という結果が出ています。
「北区交通安全計画」では、警察署の実施事項として、運転者に対し横断歩道手前での減速義務や横断歩道における歩行者優先などの交通ルールについて周知徹底を図ることが掲げられています。
そして各警察署では、「信号機のない横断歩道での歩行者優先」の啓発、いわゆる「STOP!横断歩道」のキャンペーンが実施されています。
しかし、残念ながら、区内の通学路においても、人の待つ横断歩道において一時停止がなされておらず、歩行者が優先されていない状況が散見されます。
私も多くの区民からご相談いただき、これまで警察や北区、東京都のご協力により、注意喚起の看板設置や路面表示を複数実施していただきました。
そして、歩行者保護については全国で警察、民間企業、行政がさまざまな取り組みを行っています。
例えば愛知県では公用車やパトカーに「横断歩道は歩行者優先」を表すマグネットシートを貼り付け、広く呼び掛けています。
同時に、県内の複数の自治体において「歩行者保護モデルカー事業」を展開し、歩行者保護を呼び掛ける活動を広めています。
当該事業は、歩行者保護を意図するステッカーを車両に貼り、速度遵守、ハイビーム活用、歩行者優先の3項目を実践した運転を行い、安全運転のけん引役を担うものです。
北区においても、警察が実施する啓発キャンペーンだけでなく、区独自で運転者・歩行者の双方が安全に通行できる対策を講じていただきたいのですがいかがでしょうか?
次に、交通安全教育について伺います。
令和4年発行の交通白書を元に小学生に関するデータを見ていきます。
平成29年から令和3年度の、小学生の歩行中の通行目的別死者・重傷者数では、登下校中が34.8%、遊戯中が18.5%と保護者の目から離れているであろう場面が過半数を占めています。
また法令違反別死者・重傷者数という視点で見ると、事故の原因は飛び出し、横断違反、信号無視という歩行中の法令違反が6割を超えています。
重大な事故に巻き込まれた小学生の過半数が交通ルールを守っていれば事故を免れた可能性があります。
更に注目したいのは、同じ小学生でも学年により交通事故の様相が異なる点です。
前述の調査結果において小学生の歩行中の交通事故は、小学1年生の死者・重傷者数では6年生の約3.7倍、死者に絞ると、なんと1年生は6年生の7倍に上ります。
そして、子どもが死傷する重大事故は、入学後の5月に急増することが明らかになっています。
この事実については、「魔の7歳」とも表現され、警察署や自動車関連企業など、様々な団体から啓発活動や発信が行われています。
しかし、未だこの危険性について、決して当事者レベルまで浸透しているとは言えず、大変な危機感を持っています。
未就学児までは保護者に付き添われてそうした危険から守られていた子どもたちも、小学生になると登下校や外遊び、習い事など、一人で行動する時間が増えることから、自分で自分の身を守る必要性があります。
そのため、入学前後の子どもに対する交通安全対策・教育を特に強化していくことが必要と考えます。
子どもたちの交通ルールの学びについては、「東京都北区交通安全計画」に基づき、取り組むべき施策が明記されています。
各小学校においては、春秋の交通安全運動期間等に合わせ、警察署との連携で交通安全教室を実施し、新1年生を対象に横断歩道のわたり方の指導等を行っているとのことです。
しかし入学後の5月に重大事故が急増することから、入学前の未就学児への交通安全教育も重要です。
令和4年度東京都北区交通安全実施計画によると、令和3年度の交通安全教室の実績として、幼稚園では年に9回、保育園については年3回の実施となっています。
園の先生方が、日常の園外散歩時などで実践的に交通ルールを教えているとはいえ、
20園以上ある幼稚園の中で9回、100園以上ある保育園の中で、たった年3回という実績は、あまりにも少ないのではないでしょうか?
そこで2点を要望します。
1つ目は、未就学児への交通安全教育の拡充です。
事実として入学直後の事故が多いことから、入学前に未然に事故を防ぐ対策、啓発教育が必要であることについて、園長会等において周知し、
全ての園において入学前に交通ルールについて学ぶ機会を徹底していただきたいのですが、いかがでしょうか?
一方的に話を聞くだけでなく、体験的に学ぶことで実践につながる内容を実施していただきたいと考えています。
例えば、世田谷区では体験型の交通安全教室を実施しています。
演劇経験者が、全身のアクションで幼児の関心を惹き付けつつ、横断歩道の渡り方等を模擬的に体験しながら学ぶものです。
専門知識を有する方から交通ルールの基本や体験的な学習の提供、更には動画の視聴などで通学路や外で遊ぶ際のポイントを学ぶなど、未然に事故を防ぐ積極的な対策を要望します。
2つ目は、教材やツールを使用した交通安全の教育・啓発についてです。
保育園・幼稚園での教育の拡充に加え、家庭での交通安全教育も重要です。
保護者が「魔の7歳」について理解し、子どもたちに、自分自身で身を守るための交通ルールの大切さを伝える知識や環境をサポートする仕組みが必要と考えます。
小学校においては、北区内でもPTAにてヒヤリハットマップを作成している事例が見受けられますが
小学校入学前後においても、更なる家庭内での学び機会の提供、保護者向けの周知・啓発を行っていただきたいと思います。
その一つとして、DVD・動画による交通安全教育機会の提供があります。
現在、北区担当課において、交通安全に関するDVDが40本以上用意されており、関係施設等に貸し出しを行っています。
この貸し出しは一般家庭にも行われていますが、残念ながら全く知られていません。
これは、区が周知していないという事実もありますが、周知が行われている幼稚園・保育園であっても令和3年度貸出実績が16本、小中学校においては実績ゼロであり、
DVDが紙申請・窓口での受け取り・返却であるという不便さも、大きな障壁の一つと考えています。
江東区の例を挙げると、区のホームページで交通安全に関する動画のリンク集を分かりやすく掲載しています。
家庭にて交通安全について気軽に学べる機会を提供するため、デジタル化推進の両面から、ぜひ北区でも導入し、有効活用していただくことを要望しますがいかがでしょうか。
さらに、先進的な事例を挙げます。
和光市において、令和2年度、3年度に、民間企業との連携、保護者の協力により、通学路に不慣れな小学1年生を交通事故から守るための実証実験が行われました。
小型ロボットをランドセルの肩の部分につけ、保護者が登録した交差点など通学路の危険箇所に差し掛かると、ロボットが振動して児童に注意を促し、また、自動車が後方から接近すると振動で知らせるものです。
通学中に子どもに教えた安全確認のリマインドができ、帰宅後には行動履歴を用いて親子で振返りができる当該ロボットは大変有効であり、実施後のアンケート調査でも、児童の90%以上で安全認識行動が身に付き、全員が交通安全の意識が高まったとのことです。
アナログのヒヤリハットマップなども有効ですが、時代のニーズに合わせ、他自治体においてもAIを用いた事故分析やARを活用したタブレットでの安全教育が行われています。
今後は北区においても、ICTやARを用いた民間技術の活用を視野に入れ、効果的な交通安全教育を実施していただきたいと思いますがいかがでしょうか。
区の見解を伺います。
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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