先日、台東区の「あやめ診療所」の院長、伊藤 憲祐先生のもとへ在宅医療などの視察に伺わせていただいきました。
在宅医療とは、病気や加齢等によって通院が困難となった際に、自宅や高齢者施設などに医師等が訪問して、診察や治療を行うものです。
医師をはじめ、訪問看護師、薬剤師、ケアマネなど、さまざまな医療や介護の専門職が連携して定期的に患者さんのご自宅などを訪問し、チームとして治療にあたります。
伊藤先生は、多くの患者さんを受け持ち、24時間体制で診療にあたられています。
突如、患者さんから直接携帯に電話がきて、必要な場合には往診に向かわなくてはなりません。
私が先生からご説明を受けている最中にも、ご高齢の方から体調悪化の旨のお電話がありました。
往診に当たられる先生は常に緊張感を持って生活されており、地元を離れて旅行などゆっくりできるものではありません💦
逆に、患者さんの立場からすると、電話で直接医師と繋がることができるのは、心の安寧を保つことができます。
在宅医療を支えるチームの皆さんに、頭が下がる思いです…✨
私は今、高齢者福祉施設でわずかながら勤務し、介護職員初任者研修の資格を取得するためにスクーリングを受けています。
現場でご高齢の方を目の当たりにするほどますます、孤立や家での看取りについて考えるようになりました。
現在、高齢者の6割以上の方が自宅での見取りを望まれていますが、実際はほとんどが病院で死を迎えるという調査結果があります。
自宅での看取りは、最後の時を住み慣れた家でゆったりと大切な方と迎え、気兼ねなく死と向き合うことができます。
在宅医療はその重要な役割を担います。
また、北区をはじめ日本では、独居の高齢者増加も喫緊の課題です。
孤立、つまり社会との接点が少なくなると、精神的に追い込まれるだけでなく、脳卒中や心臓病が1.3倍、認知症が1.5倍発症しやすくなるという調査結果もあり、支え合いの仕組みが必要です。
しかし実は、ご家族と同居していても家庭内で孤立する高齢者がさらに深刻なのだそうです。
そうした現場での支援を学ぶため、高齢化が深刻な墨田区の防災団地内の「むすびケア」へ伺いました。
墨田区の防災団地と呼ばれる都営白鬚東アパートは、巨大な団地が連なっており、その長さは1km以上にも及びます。
各世帯のベランダや、団地入り口など開口部にシャッターがあるのが特徴で、もしもの時にはシャッターが閉鎖され、団地全体が巨大な防火壁となるのです。
この団地の高齢化率は、なんと50%近くとのこと。
二人に一人が65歳以上となっています。
そこで、伊藤先生は、孤立を防ぎ、生活のお困りごとを相談できる場が必要だと思い立ち、団地内に「むすびケア」を開設されました。
室内は白を基調としたおしゃれで温かみのあるデザインが印象的でした。
ケアマネさんたちが常駐し、高齢者のおご相談だけでなく、コロナ前には子どもたちの学習の場としても活用していたのだそうです。
北区にも同様に、高齢化率の高い豊島5丁目団地や桐ヶ丘団地等があります。
こうした地域の方々の生活を支え、孤立させない拠点の重要性は高く、感銘を受けました。
今後も住み慣れた地域で最期まで自分らしい暮らしが選択できる社会の実現に向け、学んでいきたいと思います。
伊藤先生、貴重な機会をどうもありがとうございました☺️
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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