本日、令和4年第三回北区議会に登壇し、2つのテーマについて全力で訴えました。
本日は、発達の遅れが気になるお子さん等のインクルーシブな教育のために重要な位置づけとなる「特別支援教室」の課題について投稿します。
令和3年2月の文科省資料によると令和2年度の公立小・中学校内の特別支援学級在籍者数と通級利用者数は、どちらも10年間で2倍以上に増加しており
少子化が進行する一方で、特別な支援の必要性は高まっています。
インクルーシブ教育を進める上で重要となる「特別支援教室」とは、小・中学校に通う比較的障害の程度が軽い児童・生徒が一人ひとりの特性に合わせた個別指導を受けるものです。
子どもたちは、学校生活のほとんどは通常級で学び、週に何時間かだけ同じ学校内の別教室に通います。
北区では令和3年度において700人近くの児童・生徒がこの支援を受けています。
その特別支援教室による支援が、都教委のガイドラインの改訂により
【原則1年、最長2年】
と明記されました。
現場では不安の声が上がっています。
そのため、北区における切れ目ない支援について確認、要望しました。
・・・
◆6月議会のテーマダイジェスト版
1障害児支援
❶障害児が保育園に非常に入りにくい問題
9月14日投稿
❷特別支援教室(通級)の課題:
本日投稿
📣要望
特別支援教室の運営ガイドライン「原則1年ありき」ではなく個に応じた支援期間の決定を。また、支援終了の際には丁寧な合意形成を‼️
丁寧な説明なしに特別新教室での支援が終了となった事例もあり、懸念していました。
◆区からの答弁 前進🎉
個別に確認・精査し、児童・生徒や保護者への丁寧な説明と確認も行ったうえで、退室時期の検討・協議を行う。
📣要望
退室後の通常級への移行について、「書面を用いた支援の説明」と支援員の見守り等のフォローアップを‼️
◆区からの答弁 前進🎉
連携型個別指導計画に退室後の支援内容を明記し、更なる安心感の確保に努める。
退室後のフォローアップについては、今後の研究課題とする。
2 ICT化・DX推進:後日掲載
・・・以下原稿です。切実な想いを分かりやすく記載しました。ぜひご覧ください・・・
次に、障害児支援に関する質問の2点目、インクルーシブ教育を進めるために、特別支援教室の課題について伺います。
全国的に、公立小・中学校で特別な支援を必要とする児童・生徒が増加しています。
令和3年度の文科省の学校基本調査によると、特別支援学校の在籍者は14万6000人で過去最多を更新しました。
また、令和3年2月の文科省資料によると令和2年度の公立小・中学校内の特別支援学級在籍者数と通級利用者数は、どちらも10年間で2倍以上に増加しており、少子化が進行する一方で、特別支援の必要性は高まっています。
ここで、特別支援学校以外の教育の選択肢については、通常級とは別の固定学級として、知的障害学級、自閉症・情緒障害学級があり、通級教室として特別支援教室による巡回指導などが用意されています。
しかし、固定の学級を選択する場合、健常児の集団とは切り離されてしまうのが現状です。
支援団体からのヒアリングによると、発達障害をもつ児童・生徒は苦手な作業と得意な作業の差が大きい場合が多く
たとえば耳で聞く指示は苦手で集団に沿わない行動が出てしまう児童でも、視覚的に伝えることや前もって説明して見通しを持たせる等
本人にあった工夫があれば、集団で過ごせる場合が多いとのことです。
そこで、インクルーシブ教育のための重要な位置づけとなるのが特別支援教室です。
特別支援教室とは、小・中学校に通う比較的障害の程度が軽い児童・生徒が一人ひとりの特性に合わせた個別指導を受けるものです。
子どもたちは、通常級に籍を置くため学校生活のほとんどは通常級で学び、週に何時間かだけ同じ学校内の別教室に通います。
北区では令和3年度において700人近くの児童・生徒がこの支援を受けています。
特別支援教室では、例えば、運動会の出し物のふりを覚えることが苦手な場合、個別で遅れている部分をカバーする、また、
相手の気持ちを押しはかることが苦手な場合にはトレーニングを行うなどトラブルの種を摘んでくれる指導が行われます。
子どもの特性に合ったきめ細やかな支援がなされることで、スムーズな通常級での生活が可能となることから、お子さん・保護者から大変評価されています。
しかし、令和3年3月に東京都教育委員会から示された「特別支援教室の運営ガイドライン」によると、
これまで期限が設けられていなかった特別支援教室による支援期間が原則1年、最長2年と明記されました。現場では戸惑いの声が上がっています。
当該ガイドラインによると、特別支援教室を退室することは、児童・生徒が必要とする特別な教育的支援が一切なくなるということではなく、
在籍学級における支援へと移行することであり、原則の指導期間を定めて指導を終了すること自体が目的とならないよう、児童・生徒、保護者に対して、原則の指導期間の意義を丁寧に説明することが重要とのことです。
しかし、実際の現場では、保護者や児童の希望を丁寧に伺うことなく退室となる事例が出てきており、大変懸念しております。
そこで3点を要望します。
一つは改定ガイドラインに示された特別支援教室による巡回指導の期間「原則一年」について、個々に応じて慎重にご判断いただきたい点です。
障害は短期間で完治するものではありません。
成長の時期に併せて切れ目なく必要な支援が受けられるように配慮すべきであり、特別支援教室が1年で退室となることは、これまで支援に頼ってきた子どもにも、大きな影響があります。
区においては、ガイドラインの原則適用ありきではなく、お子さんに応じた慎重な退室時期の検討を切に要望しますが、いかがでしょうか?
2つ目は特別支援教室での支援終了に関して、保護者や児童生徒と合意形成を図りながら丁寧に進めることです。
ガイドラインによると、目標達成の評価をもとに通級指導教室を退室するためのプロセスが開始されます。
退室については、担当教諭を中心に校内委員会で検討され、退室が承認された後の最終段階で、保護者が支援終了のための「終了願」を教育委員会に提出しなくてはなりません。
今後、特別支援教室の退室期間について原則一年が適用されるにあたり、最後の終了願を提出するタイミングで退室の決定を知ることは、保護者や児童の意に反することになりかねません。
そこで、子どもも保護者も安心して支援終了を迎えることができるよう、校内委員会にて退室が決定される前に、
児童生徒や保護者へ退室に向けた丁寧な説明及び合意形成を図っていただきたいのですが、いかがでしょうか?
3つ目は特別支援教室での支援が終了となる際のフォローアップについてです。
改定ガイドラインによる期間満了により特別支援教室を退室した後も、児童・生徒の残された課題について引き続きの支援が必要となります。
そこで、通常級においてどのような方法で、どなたが対応してくださるのか?
児童・生徒と保護者が不安なく退室できるよう、書面を用いて今後の指導の丁寧な説明を行い、通常級での支援につなげていく必要があると思いますが、いかがでしょうか?
更には、退室後も巡回の講師等に通常級での様子の見守り等のフォローアップをご要望しますが、区の見解を伺います。
児童生徒や保護者にとって、特別支援教室による支援を受けられなくなることは、心の拠り所を喪失する事にも繋がります。
そのため、安心して通常級に移行できるよう最大限のご配慮をお願いいたします。
・・・
その3へ続く
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