今回の課題は、あるママさんからご相談があった件に基づき、訴えたものです。
ママさんは議場に傍聴にきてくださり、時折、涙を拭う姿が、演台から見て分かり、私も涙をこらえました。
「泣きそうになっている場合ではない、この場でしっかりと訴えなければ」
と言う気持ちで自分を奮い立たせました。
これまでずっと耐えてこられたご家族の想いは、誰かを責めるのではなく
「このようなことが二度と起こらないように、他の方が同じ想いをしないように今の調査や虐待判断のプロセスを改善してほしい」と言うものです。
残念ながら、 医師が「虐待です」とおっしゃられるような今回の事案でも
区は「虐待ではない」との判断を下しました。
ですので、障害者虐待の相談や通報を受け、適切な対応をすべき「障害者虐待防止センター」の在り方について、早急な改善を求めました。
障害児、障害者を守る北区唯一の機関です。
なんとかしたいという想いで訴えたので、ご覧いただけたら幸いです。
一人でも多くの方に、この問題を知っていただき、解決に向けた一歩を踏み出せたらと思います。
長文ですので3つに分けて掲載します。
1 今回掲載
①障害者虐待防止センターの役割について
②具体的事案における区の虐待判断等の判断について(前半)
ーーー
2 2回目掲載
③具体的事案における区の虐待判断等の判断について(後半)
④センターの改善を強く求める(前半)
3 3回目掲載
⑤センターの改善を強く求める(後半)
④最後に
今回は
①障害者虐待防止センターの役割について
②具体的事案における区の虐待判断等の判断について(前半)
を掲載します。
・・全文・・・
【①障害者虐待防止法とセンターの役割について】
今回は障害児・障害者虐待を防止する大切な役割を担う北区の「障害者虐待防止センター」に関する問題について取り上げたいと思います。
日本では、平成24年10月1日から「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」いわゆる「障害者虐待防止法」が施行されました。
しかしながら、厚生労働省の調査結果によると、平成30年度において、家庭や障害者福祉施設等での障害者虐待判断件数は、2,745件で過去最多となったことが分かりました。
また、市区町村などへの相談・通報数も合計8,577件と、過去最多となっている状況です。
中でも障害者福祉施設内での虐待は前年と比べて約28%増加しているとの統計があります。
ここで、障害者虐待防止センターの業務について、障害者虐待防止法第32条によると、大きく3つ挙げられます。
一つ目は、虐待の通報・届出を受理すること。
二つ目は、虐待に関する相談・指導・助言。
三つ目は、広報・啓発業務です。
センターは、家族、親族などの養護者だけでなく、障害者福祉施設に従事する者、職場の上司等である使用者からの虐待についても通報を受け、適切な対応をし、障害児、障害者を虐待から守る大切な役割を担っています。
しかしながら、
北区の障害福祉課が所管する障害者虐待防止センターにおいて、大変残念な現状があることがわかりました。
大変辛い出来事ではありますが、保護者の承諾を得て具体的な事例をお話しします。
【②具体的事案からの虐待判断等の検証】
北区に小学生のある女の子がいます。重度の肢体不自由がある4年生の女の子です。
「音楽が大好きで好きな歌手は美空ひばりさん、AIのひばりさんが歌う曲が好きで、昭和歌謡が好きです。」と丁寧な敬語で私に話してくれる、そんなお子さんです。
その女の子が平成30年の春頃から体の不調を訴え、その年の秋には更に心身の不調が酷くなり、障害者福祉施設に通うことを嫌がるようになりました。
例えば、学校が始まる前日の日曜日の夜になると、泣きだして不安定になる、という日々が続きました。
また、“自分の体が汚い”、“お母さんごめんね”、と日に何度も口にしたり、毎日、学校の荷物を何十回も確認したりするようになり、明らかに様子がおかしくなったそうです。
心配した母親は、某大学医学部附属病院小児科の主治医に相談、その場で担当医が女の子を診察し、女の子が通っている障害児の通所施設において、彼女になされていたことが判明しました。
女の子の母親によると、身体を自由に動かすことのできない女の子が嫌がっているにも関わらず、「感覚統合療法」という名の下、障害者福祉施設職員である男性の髭の生えた口元を、女の子の口元、例えば鼻の下などに、擦り付けるという行為が日常的に行われていた、というものです。
みなさん想像してみてください。
もしも、ご自分のお子さんの口元に男性職員の口元のヒゲを何度も擦り付けられているとしたら、どう思われますか。
例えその場所が、頬と頬だとしても「止めてほしい」と思う方が多いのではないでしょうか。
この女の子は、脳性麻痺による肢体不自由がありますが、自分の意思や意見を言葉で表すことができるということは担当医も認めており、彼女が訴えることには信憑性があると考えられます。
そのため、これらの行為について、女の子の担当医は母親に対し「この話が事実であれば、虐待です」とおっしゃられたそうです。
更に、男性職員が女の子の口元にヒゲを擦り付ける行為の根拠となった「感覚統合療法」について専門家に確認したところ、次のようにおっしゃっていました。
★☆★
つづく
◆録画放送もご覧いただけます。
全20分、作業しながら聞くだけでも可能です。
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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