令和3年11月北区議会 北区立中学校の校則や決まり〜ブラック校則ゼロへ その1  

本日、北区議会において3つのテーマについて訴えました。

お子さん・保護者の方々からご相談やご意見をいただいておりそれらの声を背負い、少しでも前進するようにと、全力で訴えました。

◆テーマ
❶ブラック校則ゼロへ:本日投稿
❷学童クラブへの宅配弁当導入
❸自殺現場での対策と支援

 

今回は北区立中学校の校則や決まり、いわゆる「ブラック校則」について投稿します。

 

理不尽な決まりについては、議事録検索システムによると30年前から区議会等で議論がなされています。

 

北区からは、「生徒や保護者とよく話し合って共通理解を得る」旨の答弁が2年前にありましたが

実際は、そのような話し合いが行われている学校はほとんどなく、いまだにご相談が続いており、私は大変胸を痛めています。

 

一方的に定められた根拠の乏しい校則を押し付けられ、考えることをやめてしまった子どもたちが大勢います。

 

北区で育つ子ども達には、貴重な成長の過程である中学時代に、自分たちにどんなルールが必要かを考え

他者との異なる意見を調整し、納得解を導き出していくことで、将来の生きる力を養ってほしいと心から願っています。

 

◆答弁概要

①人権侵害とも言えるような理不尽な指導・決まりについてどう考えているか?
(内容詳細は本文参照)

:学校が生徒の健全育成や学校における安全管理の観点で判断し、定めたもの

 

②校則についての話し合いを進める:
生徒の主体性を培う機会にもなることだが、最終的には校長の権限で見直す

 

③生徒手帳等に記載なきルールの撤廃:
校長が適切に教員の指導を行うもの

 

④ホームページ等での公表:
周知が必要な方(生徒、保護者、新入生)には周知をしているため公表はしない

 


 

今回、区立中学校全ての校則調査にあたり、友人づてに生徒手帳等を集めましたが、入手が難しい学校に問い合わせたところ
「一議員に見せることはできない」
とご提供いただけない学校がありました。

 

当該学校の保護者や生徒たちに周知されている内容であるにもかかわらず、非常に残念に思います。

 

同様に、教育委員会の担当課にもご提供いただけませんでした。

 

そこで、情報公開請求をしてようやく手に入りました。

そして、細かい行動規制や髪型の理不尽な指導について子どもの権利条約や憲法に触れながら改善を訴えましたが

 

すべて「学校(校長)任せ」である旨の回答でした。
大変残念に思います。
(世田谷区等で教育委員会発の改善事例もあり)

 

しかし、私は諦めません。

 

再質問では改めて、校長会にて、生徒を含めた見直しの話し合いを進めることを要望し、それは、していただけるとのことでした。

 

現状、辛い思いをしているお子さんがいる限り、粘り強く訴え続けます。

 

・・以下原稿です。大変分かりやすいのでぜひご覧ください・・

 

 

大きく一つ目、北区立中学校の校則等の決まりについて伺います。

 

一般社会から見れば明らかにおかしい校則や生徒心得などの総称として、「ブラック校則」という言葉があり、問題視されているのは皆さんもご存知のことと思います。

 

この北区でもブラック校則と言えるような校則やきまりが存在するという区民のお声を多数頂いています。

 

そして北区立中学校の校則問題に関しては、これまでも複数の議員が取り上げており、議事録検索システムにて調べる限り

なんと30年前から議会等で議論があり、生徒を執拗に縛りすぎず、幅を持った校則とするよう要望等がなされています。

 

特に令和元年9月の議員質疑における北区からのご答弁では

 

「必要かつ合理的な範囲かどうかいま一度考える必要がある」

 

「話し合いを進めることで、校則についての相互理解を深める。生徒を交えて考えることは、生徒の主体性を育むという点で重要と考え、しっかり校長会と話していきたい。」

 

とのことで、私は大変期待をしていました。

 

それから約2年が経過していますが、実際はいかがでしょうか。

 

いまだに当事者であるお子さん、保護者の方々からご相談をいただいていており、私は大変胸を痛めています。

 

そこで私は、全区立中学校12校の校則等の決まりについて調査・ヒアリングを行いました。

 

見直しが必要と思われる校則は多数ありますが、具体例を4つ挙げます。

 

1つ目は、個人の下着の色に関する校則です。

 

白限定とする学校が数多くありますが、白色のワイシャツなどに白色の下着を合わせることは、余計に下着が透けてしまい、生徒に心理的負担を与えている可能性があります。

 

また指導を行うために教師が目視確認することは、生徒のプライバシーにかかわるとともに、教師によるハラスメント行為とも考えられます。

 

2つ目は、ヘアゴムやピン、靴下の丈、色柄まで定めることです。

 

個人で購入・着用するものまで学校が指定しています。これらは小学校までは自分自身で考え、選択できていたものです。

 

3つ目は、髪型に関する規定です。

なぜ髪が肩についた場合、括らなければいけないのか、なぜ男女で伸ばしていい髪の長さに違いがあるのかなど、説明が難しい点があります。

 

また、実際にご相談を頂いている事例として、頭に傷がありそれを隠すような髪型とした際に、ツーブロックとみなされ校則違反だと教員に注意されるそうです。

 

このように生徒の事情に応じず、強制的に髪型を変えさせるような校則は、教育的意味がないばかりか、必要性・合理性を全く感じません。

 

4つ目として、生徒の休み時間の行動規制です。

 

他クラス、他学年フロアへの移動禁止や、使用して良いトイレの場所を指示する学校が複数あります。

 

異なる学年、クラスとの交流は、保育園や小学校では当たり前に認められ、その中で子ども達は、対人関係を学びます。異年齢交流は、社会では当たり前のことです。

 

ましてや生理現象である排泄に関して、日常のトイレの場所など他人が決めることではなく、状況に応じて近くのトイレを使用すれば良いのではないでしょうか。

 

区として、このようなルールの必要性についてどのようにお考えでしょうか?
お答えください。

 

ここで大前提のお話になりますが、子どもは人格的に自立した存在であり、基本的人権を有する主体です。

 

日本国憲法の第13条・第14条の規定により、子どもも個人として尊重され、平等に取り扱う存在と解されます。

 

日本も批准している「子どもの権利条約」においても、子ども自身が権利をもつ主体と位置づけてられています。

 

本条約第3条においては、児童に関するすべての措置をとるに当たっては、公的・私的いずれによって行われるものであっても

児童の最善の利益が考慮されなければならないと規定され、更に第12条では、子どもの意見表明権について規定があります。

 

学校の校則よりも、子どもの権利条約や憲法が上位の概念であることは明らかであり

校則のように大人とは異なる特別な制限がなされる場合は、子どもの最善の利益を図り、意見表明の機会を与えなくてはなりません。

 

校則に手を加えることに関して
「細かく子どもを規制しなければ学校が荒れてしまうのではないか」
と懸念される方もいます。

 

しかし、校則と学校が荒れることに本当に因果関係があるのでしょうか。

全国には校則がほとんどない学校、標準服がない学校も多数ありますが、それらの学校が当然に荒れているとは思いません。

 

現在は多様性社会の時代です。

子どもたちには、文化、人種、国籍、 ジェンダーなどを尊重するダイバーシティ教育がなされています。

見た目や持ち物、行動を過剰に縛るブラック校則は、ダイバーシティの推進とは逆行していると考えます。

 

また、校則とその指導は、生徒と教員の信頼関係に深く関わることだと思っています。

 

どんなに尊敬する先生であっても、非合理的なルールを生徒に提示した途端、信頼関係性にひびが入ってしまいます。

 

非行などを防ぐためにルールで縛るのではなく、むしろルールについて生徒と対話を持つことが信頼関係を保つためにも必要であり、心の乱れも起こりにくくなるのではないかと考えます。

 

福岡県弁護士会では、権利擁護の観点から福岡市立中学校の生徒手帳等を調査・ヒアリングした上で、「中学校校則の見直しを求める意見書」を福岡市教育委員会などの関係各所に提出しています。

 

千葉県弁護士会においてもブラック校則を改善するためアンケート調査が開始されています。

しかし北区では、そうした動きがまだありません。

 

そこで、前述した事例のように人権侵害とも受け取られかねない、校則内容・ご指導があることに対し、4点を要望します。

 

・・・その2に続く・・・

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最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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